積雪の造形
積もる
冠雪
湿った雪は、どんな狭い場所でも積もっていきます。上に覆いかぶさるように積もった雪を冠雪と呼びます。 湿った、付着力の強い雪が良く降る地域では、降雪時によくみられる現象です。
着雪
湿った雪は、時には垂直の壁や柱にも付着し積もっていきます。時には災害の原因となります。 電線への着雪では、写真のように断面がほぼ円形のものがあるのですが、降ってくる雪が着雪の上に積もっていくだけでは円形になりません( 右端に映っているような細長い着雪となるはずです)。付着力が強く変形もできる積雪だから円形になりえるのです。
左の写真は、上記電線着雪と同日の送電線鉄塔の様子。鉄骨の上部だけでなく側面にも雪が積もっていることが確認できます。 鉄塔や送電線への着雪がひどいときは、送電線の断線だけでなく鉄塔の倒壊も起こることがあります。大きな災害となるので、研究・対策がなされています。
変形する
雪しわ
屋根や斜面に積もった雪がゆっくり滑り落ちると、雪の表面にしわができます。
雪ロールケーキ(正式名称ではありません)
フロントガラスに薄く積もった雪がゆっくりと滑り上手く巻かれると「雪のロールケーキ」が出来上がります。 積もった雪の厚さ、フロントガラスの傾斜などの条件で、できるとき・できないときがあります。
雪ひも
電線などに付着した雪がゆっくりと滑り、紐のように絡まってみえるものです。
作る
雪まくり
斜面などを転がり始めた雪が、積雪の表面を取り込みながらさらに転がり、バームクーヘンのようになったものです。 小さなものはかわいらしい姿をしているのですが、これが雪崩の引き金になったりするので侮れません。
4枚組の写真は3Dです。上段が交差法、下段が平行法です。
融ける
雪えくぼ
新雪が積もった後に気温が上がり融解が進むとき、融け水はところどころ集中して積雪中を流れ下ります。 その流れができる部分を「みずみち」と呼びます。雪えくぼの下にはみずみちができています。
左の写真の雪えくぼを撮影した日の積雪はかなり締まっていて、長靴を履いていれば歩ける程度でした。 しかし、雪えくぼを踏むと膝上まで潜ります。
雪えくぼの断面を出してみたのが下の写真です。 白いところは「しまり雪」、グレーのところは「ざらめ雪」で、雪えくぼの下はざらめ雪が続いている様子が見えると思います。 融け水が浸透していくとしまり雪はざらめ雪へと変態し、「濡れざらめ」になります。 濡れざらめ雪は、粒子同士の結合がほとんどなくなるため、非常に強度が弱くなります。 そのために、雪えくぼではない場所ではしまり雪に支えられて、 あまり潜らずに歩けても、雪えくぼではざらめ雪が続いているために潜ってしまいます。
斑点ぬれ雪
程よい厚さ(おおよそ10cm以下)の積雪が融解するとき、 水を含んだシャーベット状になるとともに、含まれていた空気が集まって直径数 cm の泡を作ります。
氷の造形
たまった水から
樹枝状氷
準備中
年輪氷
準備中
レリーフ氷
準備中
押花氷
準備中
流れる水から
つらら
準備中
氷筍
準備中
飛沫氷
準備中
蓮葉氷
準備中
大気から
霜
準備中
樹霜
準備中
表面霜
準備中
霧氷
準備中
凍露
準備中